エアコンを取り付ける際に必ず必要になるのが配管工事です。

今回はこのエアコンの配管について、なぜ配管が必要なのか、種類や接続方法などを紹介したいと思います。

エアコンの配管とは

エアコンの室内機と室外機を繋ぐ銅管を「配管」と呼びます。

配管は冷媒を循環させる役割があり、エアコンを取り付けする際に必ず使用する部材です。

エアコンの配管の画像

配管の種類

配管の種類(径)は6.35 mm(2分)・9.52mm(3分)・12.70 mm(4分)・15.88 mm(5分)・19.05 mm(6分)・25.40 mm(1インチ)等々があり、エアコンに使用される配管は大小の銅管が2本1組になっていて、エアコンの容量によって銅管の径(太さ)の組み合わせが異なります。

現在の家庭用エアコンに使用する配管は、2分3分(にぶさんぶ)と2分4分(にぶよんぶ)の2種類で、エアコンのメーカーや機種、容量によってどちらの配管を使用するかが決められています。

一般的にエアコンの容量が6.3kw以上の場合は、2分4分の配管を使用する可能性が高くなり、業務用エアコンの場合はさらに多くの種類があります。

2分3分(にぶさんぶ)と2分4分(にぶよんぶ)の説明画像

どうして配管交換が必要なのか

お引越しでエアコンの移設工事を行う際、配管が劣化していたり、長さが足りなかったりして、配管の交換が必要となる場合があります。

お客様の中には元々使用していた配管をそのまま使用して工事をして欲しいというご要望もありますが、再利用する場合は配管の劣化や破損がないか十分に確認する必要があります。

配管は一度使用すると硬化する性質があるため、曲げると折れる恐れがあり、特に配管を一度曲げた方向とは違う方向に曲げようとすると、折れるリスクが高くなります。

配管が折れたときの画像

また、折れた配管をそのまま使用すると冷媒の循環が悪くなり、冷暖房の機能が低下してしまいます。

最悪の場合は配管から冷媒が漏れてしまい、エアコンが正常に運転しない恐れがあります。

配管は断熱や結露防止のために銅管に保温材が巻かれていて、内部の銅管がどのようになっているかは外見では判断しにくいため、年数の経っている配管は交換をオススメしています。

また、2階から1階への立ち下ろしや今までと取り付け場所が異なり、配管の長さが足りなくなった場合は配管の交換が必要になります。さらに、長期保管されていた使用済みの配管は、内部にホコリや虫が入っている可能性があるため、使用できない場合があります。

※配管と配管を繋ぐ延長はガス漏れの危険性が高まるため、基本的には行っておりません。

使用する配管の長さについて

一般的に室内機と室外機が1階、又は同一階のベランダや地面に直置きした場合は3m~4m、室内機が2階で室外機が1階に直置きした場合は6m~8mの配管が必要になります。

また、室内機が3階で室外機が1階に直置きした場合は9m~11mの長さが必要になります。

使用する配管の長さを解説した図
※設置環境によって状況が異なるため、あくまで目安の長さとなります。

上記の長さは全て、室内機と室外機が一直線状に設置できる場合の目安です。

例えば、室外機を室内機から離れた場所に設置する場合は、目安の長さ以上に配管が必要になりますし、逆に室外機の設置方法が壁面付けや屋根置き等で、室内機に近い場所に設置できる場合は短く済む場合もあります。

配管は長さ・高低差・配管経路が重要!

私たちエアコン設置業者が工事を行う上で特に注意しているのが、配管の長さと高低差、それと配管経路です。

エアコンは各メーカーや機種により1台につき使用できる配管の長さや高低差の許容範囲が決められています。

万が一、仕様条件を満たせず配管の長さや高低差が許容範囲を超えてしまうと、エアコンが十分に機能を果たせなくなり、エアコンの効きが悪くなってしまう恐れがあります。

配管が長くなるにつれてエアコンの能力は低下してしまうため、エアコンを取り付けする際は住宅環境を確認の上、最良な設置場所をお客様へご提案させていただきます。

配管の接続方法

室内機と室外機を接続するために配管の先端にフレア加工を行います。

昔のエアコンは配管の加工ができないワンショットカップリング配管方式(ワンショット方式)やセルフシールカップリング方式(セルフシール方式)という接続方法でしたが、今はフレア加工での接続が一般的になっています。

フレア加工をした配管
フレア加工はフレア工具を用いて銅管をラッパ状に加工する作業のことです。

フレア加工で広げた銅管の先を、室内機や室外機側の接続部に合わせ、フレアナットで締めて接続します。

フレア加工に問題があるとガス漏れが発生し、エアコンの効きが悪くなってしまう可能性があるため、配管の接続作業は丁寧に行っています。

配管取り外し時の注意点

お引越しでエアコンを取り外した際、運搬中にホコリや虫が配管内部に入らないよう、配管の先端と室内機や室外機側の接続部にキャップを取り付けています。

配管内部にホコリや虫が入った状態でエアコンを取り付けてしまうと不具合が生じる恐れがあるため、配管は取り外す際も注意が必要です。

配管用キャップ
弊社では配管用のキャップを独自に開発して運搬が必要な配管に使用しています。(サイズは2分と3分のみ)

補助配管の修理について

お引越しでエアコンを移設される際に、「補助配管」の修理が発生することがあります。

補助配管とは熱交換器(エバポレーター)に接続されている室内機内部の配管のことで、基本的に室内機の中に収められているため、エアコンを取り外さないと見えない部分になります。

補助配管の説明図

エアコンを取り付けする際、この補助配管の根元を配管穴の方向に合わせて曲げ、配管を室外に出します。

何度も移設を繰り返しているうちに曲げた部分がへこんだりねじれたりすることがあります。

そのままにしておくと冷媒ガスが通りにくくなり、能力が低下してしまう恐れがあるため、エアコンの取り付けの際に修理のご案内をすることがあります。

へこみやねじれの場合は修理が必要な箇所に熱を加えて成形し、折れそうになっている場合は悪い部分を切り取り溶接にて接合します。

修理内容によって料金が異なりますので、現場にて作業員へご確認下さい。

まとめ

配管はエアコンを取り付けする際に必ず使用する部材です。

現在の家庭用エアコンに使用する配管は2分3分(にぶさんぶ)と2分4分(にぶよんぶ)の2種類あり、どちらの配管を使用するかはメーカーや機種、容量によって決められています。

配管はエアコンの設置環境によって使用する長さが異なり、お引越し等でエアコンを移設する際は配管の劣化や長さ不足により交換が必要となる場合があります。

既存の配管が使用できるかどうかは現場で作業員が確認させていただきます。

また、各メーカーや機種により使用できる配管の長さや高低差の許容範囲が決められているため、エアコンがしっかり機能するよう、長さや高低差に注意しながら配管経路を現場で確認しています。

配管の取り付け方1つで見栄えはもちろん、ガス漏れ等のトラブルが発生する恐れがあるため、我々も慎重に工事を行い、エアコンを快適にご使用していただけるよう心掛けています。

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